オルカンで資産額が増えても、キャッシュフローがなければ生活は変わらない

KUROSE YONA / FIRE・配当金・キャッシュフロー

オルカンで資産額が増えても、
キャッシュフローがなければ生活は変わらない

FIREや生活の安定を考えるなら、評価額だけでは足りません。
最後に生活を支えるのは、使える現金です。

ハンバーガー軍曹 × 黒瀬与那

オルカンや全世界株式で資産額が増えることは、とても大事です。
ただし、家賃も食費も税金も、証券口座の評価額では払えません。
生活に必要なのは、最終的にはキャッシュです。

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

黒瀬、緊急確認だ。オルカンを積み立てて資産額が増えれば、俺は配当バーガー生活に突入できるのか?

黒瀬与那
黒瀬与那

資産額が増えることは大事だ。ただし、バーガー屋で「評価額で払います」と言っても通らない。生活に使うには、最終的に現金が必要だ。

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

つまり、証券口座の数字は増えても、腹はふくらまない。

黒瀬与那
黒瀬与那

そういうことだ。オルカンは資産形成の本隊になれる。しかし、生活費を支える補給線とは少し役割が違う。

新NISAでオルカンを積み立てる。全世界株式を長期で持つ。余計な売買をせず、市場全体の成長を取りにいく。

これは、かなり合理的な資産形成です。

黒瀬与那は、オルカンや全世界株式を否定しません。むしろ、投資に時間をかけたくない人、自分で企業分析をしたくない人、短期売買で消耗したくない人にとって、かなり強い選択肢だと考えています。

ただし、ひとつだけ忘れてはいけないことがあります。

評価額が増えても、それを使うにはどこかで現金化する必要がある、ということです。

証券口座の評価額は、眺めているだけでは餅です。
食べるには、どこかで現金に変える必要があります。 黒瀬与那の投資メモ
ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

餅なのか。バーガーじゃなくて餅なのか。

黒瀬与那
黒瀬与那

たとえ話だ。重要なのは、評価額と生活費は別物だということだ。

FIREや生活の安定を考えるなら、ここはかなり重要です。

いくら資産額が増えても、生活費を払うにはキャッシュが必要です。家賃、住宅ローン、食費、通信費、光熱費、税金、保険料。これらはすべて、最終的には現金で払います。

だから、資産形成では「いくら持っているか」と同じくらい、「いくら入ってくるか」を考える必要があります。

オルカンは資産形成には強い。でもキャッシュは生まない

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

でもオルカンって強いんだろ? 分散、低コスト、ほったらかし。まるで全世界バーガー連合軍じゃないか。

黒瀬与那
黒瀬与那

強い選択肢だ。広く分散されていて、低コストで、個別企業を選ばなくても世界株式に参加できる。ただし、保有しているだけで毎月現金が届く仕組みではない。

オルカンは、資産形成の本隊になり得ます。

広く分散されている。低コストで積み立てられる。個別企業を自分で選ばなくても、世界中の株式市場に参加できる。

投資初心者にも、忙しい会社員にも、かなり向いている仕組みです。

ただ、オルカンや全世界株式の多くは、基本的には評価額の増加を狙う投資です。分配金を出さずに内部で再投資するタイプなら、保有しているだけで毎月現金が入ってくるわけではありません。

つまり、資産額は増えているかもしれない。でも、生活に使えるキャッシュが増えている感覚は薄い。

ここで、多くの人が少し不安になります。

「将来、本当に取り崩せるのか」
「暴落時に売ることになったらどうするのか」
「評価額が増えても、今の生活はあまり変わらない」
「給料以外の現金収入が欲しい」

この不安は、オルカンが悪いという話ではありません。オルカンが担っている役割と、自分が求めている安心が違う、という話です。

黒瀬メモ:
オルカンは「本隊」になれる。ただし、本隊だけでは生活の補給線にならない人もいます。評価額を育てる投資と、現金収入を育てる投資は、役割が違います。

FIREで本当に必要なのは、見かけの評価額ではなく生活費を払う現金

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

FIREって、つまり労働戦線から名誉撤退する作戦だよな?

黒瀬与那
黒瀬与那

言い方は荒いが、生活費を資産でまかなえる状態を目指す考え方だ。ただし、資産額だけでは足りない。そこからどう生活費を出すかが問題になる。

FIREという言葉は、かなり魅力的です。

会社に縛られない。嫌な仕事を断れる。住む場所や働き方を選べる。生活費を資産でまかなえる。

ただし、FIREを現実的に考えるなら、単に資産額だけを見ても足りません。

大事なのは、その資産からどうやって生活費を出すかです。

考え方 内容 弱点
取り崩し型 オルカンや全世界株式などを売却して生活費にする 暴落時に売る心理的負担がある
配当型 保有企業から届く配当金を生活費や再投資に使う 銘柄選別、減配リスク、元本の大きさが必要
現金防衛型 生活防衛資金や待機資金を厚めに持つ 資産成長のスピードは落ちやすい
ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

取り崩し型は理屈では強い。でも暴落中に売るのは、砲撃中に食料庫を開けるようなものだな。

黒瀬与那
黒瀬与那

そうだ。相場が大きく下がっている時に、生活費のために売るのは想像以上に難しい。だから配当金というキャッシュフローを設計に入れる意味がある。

取り崩し型は、理論的には合理的です。資産を積み上げ、必要な時に少しずつ売る。期待リターンが高い資産を長く持ち、老後やFIRE後に計画的に取り崩す。

この考え方は、かなり筋が通っています。

ただ、人間の感情はそこまできれいに動きません。

相場が大きく下がっている時に、生活費のために売る。含み益が減っている時に、予定通り取り崩す。いつまで生きるかわからない中で、資産を少しずつ売る。

これは、想像以上に難しい。

だから、配当金というキャッシュフローを設計に入れる意味があります。

餅を眺める投資と、果実を受け取る投資

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

含み益は木の上の果実。配当は落ちてきた果実。つまり俺は木の下で口を開けて待てばいいのか?

黒瀬与那
黒瀬与那

何もしなくていいという意味ではない。良い木を選び、無理な価格で買わず、枯れていないか確認し続ける必要がある。

評価額は大事です。

資産額が増えれば、人生の選択肢は広がります。100万円より500万円。500万円より1000万円。1000万円より3000万円。資産額が大きいほど、守りも選択肢も増えます。

ただし、評価額は眺めているだけでは生活費になりません。

含み益は、まだ木になっている果実のようなものです。それを食べるには、どこかで収穫する必要があります。

一方で、配当金は手元に落ちてきた果実です。

もちろん、その果実が毎年必ず増える保証はありません。事業が悪くなれば減配もあります。無配になることもあります。株価が下がることもあります。

それでも、事業が強く、利益を出し、営業キャッシュフローを生み、無理のない範囲で配当を出す会社を持っていると、投資の見え方は少し変わります。

含み益は、まだ木になっている果実。
配当金は、手元に届いた果実。
生活費に使えるのは、最終的には現金です。 黒瀬与那

投資で大事なのは、餅を眺めることだけではありません。

その餅を、いつ、どうやって食べるのか。あるいは、毎年少しずつ果実が落ちてくる仕組みを作るのか。

FIREや生活安定を考えるなら、この視点が必要です。

高配当株は生活の補給線になる

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

来たな。補給線。俺の得意分野だ。配当とは、前線に届くバーガー補給である。

黒瀬与那
黒瀬与那

その表現なら近い。高配当株の本質は、売らずに現金が届くことだ。

高配当株の魅力は、単に配当利回りが高いことではありません。本質は、売らずに現金が届くことです。

会社が事業で稼ぐ。利益を出す。キャッシュフローを生む。その一部を株主に配当として分配する。

その結果、投資家の口座に現金が届きます。

この仕組みは、会社員にとってかなり意味があります。

給料とは別にお金が届く。上司の評価とは関係ない。残業時間とも関係ない。自分が持っている会社の事業から、配当が届く。

最初は小さいです。

年間1万円。年間3万円。年間5万円。年間10万円。

それだけで人生が変わるわけではありません。

でも、給料とは別に届く現金がある。その補給線を少しずつ太くしていける。これは、生活の足場を少し変えます。

FIRE・生活安定に必要な3つの柱
1

資産額

将来の選択肢を広げる本体。オルカンや全世界株式はここに強い。

2

キャッシュフロー

生活費を支える補給線。配当金は売らずに届く現金になる。

3

現金防衛

暴落時や急な出費を受け止める防波堤。投資を続ける余白になる。

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

資産額が本隊、配当が補給線、現金が防波堤。美しい布陣だ。

黒瀬与那
黒瀬与那

資産額だけでも不安は残る。キャッシュフローだけでも元本が足りない。現金だけでは資産が育ちにくい。だから3つを分けて考える必要がある。

資産額だけでも不安は残ります。キャッシュフローだけでも元本が足りません。現金だけでは資産が育ちにくい。

だから、3つを分けて考える必要があります。

ただし、高配当株なら何でもいいわけではない

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

高配当なら全部買えばいいのでは? 利回り7%、8%、9%。うまそうな数字が並んでいるぞ。

黒瀬与那
黒瀬与那

危ない発想だ。配当は事業から生まれる。事業が弱い会社の高配当は、補給線ではなく地雷になることがある。

ここは強く言っておきたいところです。

高配当株が生活の補給線になる可能性はあります。しかし、高配当株なら何でもいいわけではありません。

配当利回りが高い。有名企業である。新NISAで非課税になる。SNSで人気がある。

それだけで買うのは危険です。

配当は、事業から生まれます。

事業が弱い会社から出る高配当は、補給線ではなく地雷になることがあります。

株価が下がった結果、見かけの利回りだけが高くなっている。業績が悪化しているのに、無理に配当を維持している。営業キャッシュフローが弱い。配当性向が高すぎる。減配リスクが高まっている。

こういう銘柄を集めると、配当金で安心するどころか、不安の種が増えます。

黒瀬の基本原則:
まず事業。次に価格。最後に配当。配当利回りは入口ではなく、最後の確認項目です。

高配当株を見る時は、事業の強さを見ます。

その会社は何で稼いでいるのか。10年後も必要とされる事業か。競争優位性はあるか。営業キャッシュフローは安定しているか。配当性向に無理はないか。増資で株主価値を薄めていないか。

そして、価格を見ます。

PERやPBRは高すぎないか。市場が何を不安視しているのか。低PERや低PBRに見える理由は何か。

最後に配当を見ます。

配当利回りは何%か。配当性向は無理がないか。増配余地はあるか。減配リスクはどこにあるか。

この順番を間違えると、高配当株投資は危なくなります。

配当キャッシュフローを右肩上がりに育てる3つの力

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

配当を増やすにはどうすればいい。配当祈願の神社に行くのか?

黒瀬与那
黒瀬与那

祈る前にやることがある。入金する。増配を待つ。再投資する。この3つだ。

事業が強く、増配余地があり、無理のない配当方針を持つ会社を選べれば、ポートフォリオ全体の配当キャッシュフローを少しずつ育てることを目指せます。

もちろん、保証ではありません。減配もあります。株価下落もあります。事業環境の変化もあります。為替や金利の影響もあります。

それでも、配当キャッシュフローには育て方があります。

配当キャッシュフローを育てる3つの力
1

入金する

給料や余剰資金から、配当を生む資産を少しずつ買い増す。

2

増配を待つ

事業が強い会社が一株配当を増やせば、保有株数が同じでも配当は増える。

3

再投資する

受け取った配当を次の資産に回し、補給線を少しずつ太くする。

この3つは地味です。でも、地味だから続けやすい。

入金する。配当を受け取る。必要なら使う。余裕があれば再投資する。増配を確認する。減配リスクを見直す。

これを繰り返すことで、毎年届く補給線を育てていきます。

出口戦略がないオルカン投資は、暴落時に苦しくなる

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

オルカンは積み立てて放置でいいんじゃないのか? ほったらかし最強説をよく聞くぞ。

黒瀬与那
黒瀬与那

積立期はそれでもいい。ただし、使う段階では出口が必要だ。いつ売るのか。何%取り崩すのか。暴落時はどうするのか。そこを考えないと苦しくなる。

オルカンを信じて積み立てること自体は悪くありません。むしろ、長期で淡々と積み立てるなら、かなり合理的です。

ただし、出口戦略を考えないまま「いつか増えるはず」と眺めているだけだと、暴落時や取り崩し時に苦しくなる可能性があります。

いつ売るのか。何%ずつ取り崩すのか。暴落時も同じように売るのか。生活費何年分の現金を持つのか。取り崩しを始める前に、配当や債券をどのくらい持つのか。

ここを決めずに評価額だけを眺めていると、いざお金が必要になった時に判断が難しくなります。

相場が良い時は、誰でも強気でいられます。問題は、相場が悪い時です。

評価額が大きく下がっている。含み益が消えている。ニュースは不安を煽っている。それでも生活費のために売らなければならない。

その状況に自分が耐えられるか。ここは、想像しておいた方がいいと思います。

  • オルカンをいつ、どんなルールで取り崩すのか
  • 暴落時に売らずに済む現金はあるか
  • 生活費何か月分を現金で持つか
  • 配当金を生活費に使うのか、再投資するのか
  • 高配当株を持つなら、どの業種をどの比率で持つか
  • 減配が起きた時にどう見直すか
  • 自分は取り崩し型と配当型、どちらが精神的に続けやすいか
ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

つまり出口戦略なしのオルカンは、入り口だけ立派な基地みたいなものか。

黒瀬与那
黒瀬与那

そうだ。入口より出口の方が難しい。だから、取り崩し型・配当型・現金防衛型を組み合わせて考える必要がある。

これらを考えることが、FIREや生活安定の現実的な準備になります。

黒瀬の結論:資産額とキャッシュフローの両方を見る

オルカンで資産額を増やすことは、意味があります。全世界株式を長期で持つことも、かなり合理的です。

ただし、それだけで生活が安定するとは限りません。

FIREや生活の安定を考えるなら、評価額だけではなく、キャッシュフローも見る必要があります。

いくら持っているか。いくら入ってくるか。いくら現金で守っているか。

この3つを分けて考える。

オルカンは本隊。高配当株は補給線。現金は防波堤。

この役割分担があると、投資は少し落ち着きます。

資産額だけでは、生活は変わらない。
キャッシュフローが育つと、生活の足場が少し変わる。 黒瀬与那
ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

結論、オルカンは否定しない。でも、生活を変えたいなら補給線も見ろ。そういうことだな。

黒瀬与那
黒瀬与那

その通り。高配当株は万能ではない。だが、配当キャッシュフローを育てることで、生活の足場は少し変わる。

ハンバーガー軍曹
ハンバーガー軍曹

まず事業。次に価格。最後に配当。あと昼飯。

黒瀬与那
黒瀬与那

昼飯は各自判断でいい。

もちろん、高配当株は万能ではありません。

事業を見ずに利回りだけで買えば、普通に失敗します。減配もあります。株価下落もあります。高配当株が必ずオルカンに勝つわけでもありません。

だからこそ、厳選が必要です。

まず事業。次に価格。最後に配当。

配当キャッシュフローを育てるなら、この順番を忘れてはいけません。

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ハンバーガー軍曹
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ここから先は本で補給線を太くする作戦だな。入口編と実践編、どっちから読めばいい?

黒瀬与那
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黒瀬与那の配当研究室

新NISA、オルカン、高配当株、現金比率、暗号資産。
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※本記事は筆者個人の考え方を整理したものであり、特定の金融商品・銘柄・投資信託・暗号資産の売買を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の状況やリスク許容度を踏まえて行ってください。配当金や株価は将来にわたり保証されるものではありません。

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